口にはしない10のお題
001『ん〜ん、なんでもない。』 006『寂しかったよ。』
--今日は日差しが強いから、日が落ちてから出掛けよう
そんなことを言ってたのに、夕方から突然の雨。
仕方がないので外出はヤメにした。
あいつは出掛けないのなら、と自前の本を取りだして読み始める。
俺と言えば、ソファーに投げてあった雑誌を見るともナシにめくるだけ。
いつもは気にしてなかった仕草がやけに気になった。
あいつの本をめくる指先とか活字を追う眼差しとか。
「………何か?」
俺の視線に気が付いて不思議そうに問いかけてくるその口元とか…。
んーん、なんでもない。ただ見ていただけだよ。
「コーヒーでも入れようか?」
なんにも起こらない日だってある。
なんでもないようなこんな日だって、俺は結構幸せ。
寂しかったよ。
口に出して言いたかったけど
抱きしめたら言わなくても伝わるかな
002『会いたかったのに。』 007『ヤッバイなぁ。』
いつも一緒にいるわけじゃないから。
だから今どうしてるかとか、気になったりもする
たとえそれが真夜中でも。
「今からそっちに行ってもいいかな?」
君の答えはいつも同じだけど。
聞かずにいられない俺はわがままなだけかな?
いつも一緒にいるわけじゃないから。
会いたかったのにな。
今、きっと顔がものすごくにやけてた!
ヤッバイなぁ・・・
今の顔、誰かに見られちまってたかも・・・・。
003『好きなんだけどなぁ。』 008『クソッタレ』
笑った顔はもちろんだけど、驚いた顔も好き。
あとで真っ赤な顔して怒るけど
「お前に叱られるの結構好きなんだヨ」なんて
そんなことをうっかり言ったりしたら、
また真っ赤な顔して怒るかな?
その怒った顔も好きなんだけどなぁ
ええい、このクソッタレのポンコツめ!!
お前が直ってくれないと、
今日のデートがおあずけになっちまうじゃないか!
004『綺麗だって、思った。』 009『実は・・・』
青いディスプレイに照らされた横顔を見て
綺麗だって、思った。
世の中には、目を見て話せないこともあるんだと知る。
言い訳じゃないんだ。
えーーと、じ、実は…
005『その顔、反則。』 010『ナイショ。』
なんて顔するんだよ、
その顔反則。
そんな顔されたら、なんにも出来やしないだろ…。
あ、見つかった?
このコトは内緒だからね。 ナイショ。
人にしゃべったら………解ってるねv
  CouleuRサマからお題をお借りしました。